蘭丸(らんまる)参上!



実は、今までお知らせしておりませんでしたが・・・、
梶原果樹園に新しい家族が今年の一月に増えました。
その名は蘭丸(らんまる)!
またまたグレートピレニーズのオスです。
(獣医さんにもお客さんにも好きですね〜と言われてしまいした・・・。)
先代の紋次郎が逝ってしまってから当分は、もう犬を飼うのは・・・と思っていたのですがやっぱりなん
だかさびしいねということで無類の犬好き(ピレ好き)の嫁が2代目を探していたのです。
紋次郎はピレニーズの中でもひときわ大きい奴でしたので、それに見劣りしない犬を探すのにはそれ
なりの苦労があったようです。
その後、やっと見つけた先は長野県!
長野県・・・修学旅行で行ったきり園主家族にはあまり縁のないところ・・・。
娘に長野県を地図で探させると
「え〜と、あった!ふ〜ん、ここから来るの。すぐやん。」
さも一緒に散歩にでも行けそうな感覚でいう・・・。
「・・・・・。あのな、マラソン大会を何十回何百回走ってもまだ着かないくらい遠いんだぞ。」
「ゲッ、そんなに・・・」
その距離をすこしは理解できた様子・・・?

さて、8匹生まれた中からオスの3匹の写真を送ってもらう。
嫁がそれを見て「今すぐにでも3匹全部でも欲しい。」などと言い出す。
「・・・・・。」
どれもかわいい、確かにかわいい、しかし三人の子供がいる上に3匹のピレの子犬をとは・・・
想像するだけでも恐ろしい!
8人乗りのワゴン車に大人2人に子供3人、さらにピレが3匹・・・。
"あつくるしい・・・。"
金銭的にも精神的にも、そのおおらかな余裕を今の園主には持ち合わせていない。
よって、悩みに悩みながらもそのうちの一匹に決める。

そして1月末日、待ちに待ったその日。
ウキウキ、ワクワクしながら福岡空港へ向かう。
遠く長野県から親元を離れ一人見知らぬ地へ飛行機に乗ってやってくる彼。
しかもまだ2ヶ月半ほどのコロコロの子犬らしい。
待たせて寂しい思いをさせてはいかんと時間よりずいぶん早くついたので食事を取ることに。
定時に着陸してくる長野からの直行便。
「あれに違いない!」そら急げと受け取りに走る。
が、何の疑問もなく到着ゲート近くで今か今かと待つ間抜けな二人・・・。
「ん?待てよ、ところで荷物ってどこで受け取るの?」
航空荷物たる物を直接受け取ったことの無い園主とその嫁・・・。
やっとそんな大事なことに気がつく・・・。
「ここでほんとによかとかな?」
「ねぇ・・・」
だんだん心配になって近くの案内所に尋ねると、なんとまったく違う場所!
いかん!!蘭丸が一人寂しく待っているに違いない!
クンクン鳴いている蘭丸を想像し、信号の待ち時間もイライラしながらその場へ超特急で向かう。
そんなこんなでやっとその場所に着き、係りの方にその旨を伝えると
「あ、はいはい」と笑顔で持ってこられたゲージ。
小さい!!
もちろん普通の2ヶ月半の子犬が入るゲージならもっと小さくてもよいのだが
そこは超大型犬、名前もグレート"な"ピレニーズ、中型犬の成犬でも充分入りそうなゲージも小さく見
える。
小窓から中をそっとのぞくと白い毛布しか見えない・・・?
あれっ?と思うと「クウン」と中から声がする。
いる!!確かに中に蘭丸がいるー!
でも白い毛布(毛)しか見えない・・・。
手続きを済ませ車に乗せ、「すまん蘭丸、待たせたな」といよいよゲージを開けると、出てきた!
ついに蘭丸参上!
先代の紋次郎は1歳半ぐらいでうちに来たので、二ヶ月半の子犬の大きさをなかなか想像がつかない
二人だった。
お互いその小さく見えるゲージに小ぢんまりと入っているのを想像していたが、ほぼゲージいっぱいに
入っていた感じで"よっこらしょ"と出てくる蘭丸を見て、(航空運賃のことを考えての配慮だと思う)
「わぁ〜かわいい〜、わぁ〜よしよし、・・・・でもなんか小さいけど大きいね・・・。」と、人が聞けばきっと
意味不明であろう言葉に思わず納得してうなずく。
なるほど、さすがはピレニーズ、2ヶ月半にして体は十分大きい。
でも顔つきや毛並みはまだまだ子犬で確かにかわいい!いや、かわいすぎる!
なにより、それでもまだまだ抱えて抱っこができるし、ひざの上にも乗せられる・・・。
「ピレを抱っこなんて・・・」と、これまた知らない人が聞けば意味不明なことに感激する二人・・・。
久しぶりに見るピレニーズ、その仕草などやこちらを見上げる目などを見ているとなんだか紋次郎が小
さくなって帰って来たかのよう・・・。

ちょっとセンチになって考える。
遠いところまでよく来たなぁ・・・
幼くして大好きな家族と離れさぞさびしかろう・・・
里の近くに飼われればちょくちょく再会もできたろうけど、なにせここは熊本、会えないだろうな・・・。
でもこれから梶原家の家族の一員として過ごす毎日が、一緒に生まれた8匹の兄弟に負けないくらい
幸せな犬生になるよう・・・、さぁチビ達の待つお前の新しい家に行こう!
その帰路の途中、後部座席の蘭丸にたびたび振り返るのを嫁に叱られる園主なのでした。


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